10日目(24番)11月3日
◯歩数 55313歩
◯距離 約38km
◯出費
・食費1914円
朝3:20頃起床。昨夜買った朝用のご飯を食べてテント撤収。4:20頃出発。
歩き初めて7キロくらい進む。6時くらい。
噂に聞いていた、最後の自動販売機だ!ここから10キロは本当に何にもない区間でひたすら海岸沿いの国道を歩く。
後になって気づくんだけど、東洋町は高知県。昨日温泉を出た後真っ暗だったから気付かなかったけど、いつの間にか高知県突入していた。さよなら徳島県。
こんな感じの国道がひたすら10キロ続く。とりあえず辛い。やっぱり辞めて帰りたいと思う。
途中3箇所くらい休憩スポットがある。
もうお腹が減ったのでゴロゴロ休憩所で昨日買った助六を食べる。まだ6時半。
このゴロゴロ休憩所で野宿していたという自転車で四国1周しているおじさんがお接待でガッツギアをくれた。ありがたい。
そして室戸市に突入する。
この前後辺りで、逆打ちのおじ様に出会う。15分くらい話をした。
聞くところ、もう27週目だそうだ・・・(なんだ27って)自身がまとめたお遍路のHPがあってそれを教えてくれた。Twitterでもちょっと有名らしく、そのアカウントも見覚えがあった。日和佐から室戸まではやっぱりバスに乗ってしまう方が多いらしい。
何度も休憩を挟んだ。足の裏が痛いのでテーピングを施す。
今日最初で最後に通過する町、佐喜浜町のスーパーで食料を調達。
ここで1人のお遍路さんが追い越して行った。
午前中の何にもない区間は終わったけれど、この先もコンビニなどはもちろん無い。
室戸までまだ15キロくらいある。しばらく進むとさっき追い越して行ったお遍路さんがいた。
少し話をして先を急いだ。
非常にしんどい時間が続いた。むっちゃ辛い。
ずっと1人だし、日差しも暑い。そして足が痛い。ポールがあるから何とか前進できる。
時間もどんどん過ぎていく。
室戸岬の手前5kmくらいのところに、室戸世界ジオパークセンターの遍路小屋がある。
野宿の候補地だった。実際ついて見ると自販機もあるし綺麗なトイレもある。
遍路小屋にはさっき会ったお遍路さんがいた。自分が休憩している間に追い越されていたようだ。ここでまた話をした。名前をHさんとする。Hさんは今日最御崎寺の宿坊を予約しているという。この時写真を撮り忘れていて正確な時間が分からないのだが、確か14時半とかそれくらいだったんだと思う。
ここで野宿するか、頑張って最御崎寺まで行くか。ただ、納経が17時までなので間に合わなかったらもっと辛い。
がんばれば、間に合うかもしれない!
また歩き出す、が、足が痛い。
ベンチを見つけるごとにちょっとだけ休むことを繰り返す。やはり無理だったのかと半ば諦めと後悔が混じり始める・・・
そうして・・・
最御崎寺登山口に着く。この時既に16:20。徒歩20分、これなら間に合う!
一気に駆け上がっていく、が、めっちゃしんどい。あっという間に20分が過ぎた、終わらない山道。やっぱ間に合わないかもしれない!!
この時焦りも疲労もピークに達する・・・
まだなのかと心の声も口から溢れ出ていく・・・
そして登りが終わり平地になりカーブを曲がると・・・
やった、着いたっ!ま、間に合った!!この時16:48だった。
室戸岬到達。感無量。
時間が無かったので大師堂のお経は割愛。賽銭と納め札だけ奉納して手を合わせた。
無事に納経もできた。着いた時、Hさんにも境内で会った。
3時過ぎに起きて、丸一日必死に歩いて、Hさんにしか会わなかったのに、なぜか寺には人が沢山いる。みんな車で来ているのだ。複雑な気持ちになる。
でも、この2日間頑張って歩いて、遂に辿り着いた感動は、歩いた人にしか決して味わえない素晴らしいものだ。この価値観はお遍路で大切にしたいと思う。
疲れ尽きて、山門出たところの駐車場に続く道路の端に座り込んだ。
すると木々の隙間から、焼け付くように真っ赤に染められた夕日が僕の頬を照らし出していた。夕日が水平線に沈んでいくのが見えた。しかし、その美しさに感動する余裕はもう無かった。日が沈んで、灯台の方から人が戻ってくる。1人のおじ様と話をした。灯台のところから、夕日が綺麗に見えたという。道路に座り込まずにすぐ灯台の方に行けば僕もサンセットを満喫できたかもしれなかった・・・
灯台から駐車場に帰っていく興奮気味の人達とすれ違いながら僕も室戸岬灯台を見にいく。なるほど、こりゃ綺麗だ。海が広い。
今日の野宿はこの岬の山を下ってちょっと行ったところの海の駅の予定。
駐車場からつづら折りの県道がある。駐車場にトイレがあったので寄って、ゴミ箱もあったので溜まっていたゴミも捨てる。もう辺りは暗くなりかけていた。ヘッドライトを装着してさあ行こうと思った矢先、一台の車が目の前に停まる。
さっきのおじ様だった。どこまで行くのかと尋ねられ、海の駅と言うとそこまで車に乗せてくれると言う。ありがてえ・・・歩き遍路とは言え、体力も限界だし、乗っても4キロ程、車のお接待を有り難く頂く事に。即決だった笑
おじ様は車で回ると言っていた。どこから来たかは聞いたけど忘れてしまった。
とても優しそうなおじ様だった。お礼を告げてお別れした。
海の駅とろむの東屋でテントを張るつもりだったのだが、実際ついてみたらこれ。
流石にこれじゃダメだ。なので仕方なく
トイレの建物の裏に張っちゃった。ちょうどテントの幅分くらいのコンクリートと軒下がある。ただ、トイレの音がとても気になる。一晩だけなので我慢した。
テント入って足のテーピングを剥がしたら、今までできたことのない箇所に豆ができていた。テーピングに依ってかかる負荷の位置が変わったのだ。明日以降に影響する可能性大!
左膝は問題なし!明日に続く。